探究ツアー スタジオ4℃視察 12月14日(木)

探究活動支援の一環として、希望者を対象に、東京都のスタジオ4℃視察ツアーを実施しました。

「芸術表現の発想・手法を学び、本物に触れることで、自身の探究活動の内容を深め、発信方法を工夫できるようにすること」を目的としています。

当日はスタジオ内の現場視察、社長インタビュー等で充実した時間を過ごすことが出来ました。

以下に生徒の感想等を抜粋します。

 

参加しての率直な感想

・アニメーションスタジオに入るという貴重な体験をすることができ、人生の宝になったと思います。質問にも親身に答えていただき大満足でした。最後に画集を頂けたのは感激でした。本当に行ってよかったです。生の現場はやっぱり臨場感が違って感動しました。

・質疑応答の時間で、今まで知らなかったことをたくさんお聞きすることができて良かったです。スタジオの中を見られる機会は滅多にないため、とても貴重な体験だったと思っています。もう一度行きたいくらい楽しかったです。

・スタジオを生で見たのは今回が初めてだったので、緊張しましたがとても興味深く楽しかったです。また、質問に対して回答をたくさんいただけたので、調べるだけでは分からなかった新たな視点が生まれました。

・何から何まで凄かった…というのが率直な感想。プールを改装して作業場所にしているのもすごいと思ったし、空き缶が転がるだけのシーンであれだけの枚数を使っていることから、途方もない時間をかけて描いたものが繋がって一つの作品になることが分かった。映画やアニメを見るとき、もっと細かい部分まで見ないといけないなと思った。

 

・作品を作るのに大勢の方の力が必要であり、各個人の労働時間やペースがあるなかであのクオリティの高い、様々なバリエーションのある作品を作ることはとても大変だと思った。田中社長の人柄に触れ、社長になるような人は頭の回転が早く、キッパリハッキリした話し方で、いろんなことに気を配れることを実感した。

 

参加して得られた学び

・最近の傾向では、鑑賞能力の低下がみられていることから、視聴者の好みで消滅しつつあるテレビ番組があることがわかった。そこにあえて大衆化しないような作品づくりに意識を置いていることに感動した。必要な人材として、広く興味を持つ、人と共感できること、経験豊富であること、が求められており、ただ絵がうまいだけでは十分ではないとわかった。"

・わかりやすいものが好まれてヒットしていく、鑑賞能力の低下が顕著であるという言葉が印象に残り、他の社会課題とも関わりがあるのではないかと思った。映画製作に携わっているプロの方でも、画面の見せ方やカット割りを研究しながら作っていて、「これを伝えたい!」という強い思いを持つことが大切なのだと学んだ。

・映画の作成方法や仕事の内容など専門的な知識だけでなく、プロモーションの方法やスタジオで工夫している事など他のことにも当てはまることも知れた。

・様々な仕事に分岐しているこのアニメーション制作という仕事はその分マネジメントが大変であるが、そのマネジメントがあるからこそチーム全体の連携が成立しているのだということを学んだ。

 ・最近になって「主体性」を学校などでよく問われることが多く、従ってばかりではなく自分で考えて行動することは良いことだ、と言うイメージがあったけれど、お話の中でまずは周りの指示に従い、世界を知ることがとても大事だと聞き、今まで自分が感じていたモヤモヤがなくなった気がしました。まだ経験が浅く知らないことが多い私にとって、なんでも自分から自分で考えて行動することに苦手意識と変なプレッシャーを感じていたけれど、まずはたくさんのことを知って吸収するように努力しようと思いました。他にも今まで知りたいと思っていたアニメ作りの詳細について少し知ることができて良かったです。

・アニメ制作の専門的な知識を大学で学ばなくても、民俗学や心理学などの専門外の分野でもアニメーターやアニメ制作に関われる仕事につけることが分かった。また、その専門的な知識がアニメ制作に活かせるとわかった。

 

スタジオ4℃の方へのメッセージ

・この度は見学を受け入れてくださり本当にありがとうございました。「絶対に忘れません」という言葉は大体嘘になってしまうんですけど、今回の体験は本当に素晴らしいもので、一生忘れないと思います。アニメーターさんたちの現場を見学することができ、沢山の質問にも丁寧に答えてもらい充実した時間を過ごすことができました。将来アニメーターになりたいのなら、大学もイラストやアニメ関係に行かなければならないのかな、と思っていたのですが今回どんな学問を専攻してもアニメーターになる道はあるというお話を聞いて、安心しました。このインタビューはアニメへの興味をより深いものにするだけでなく、自分の将来を考えるという点でもとても有意義なものになりました。本当にありがとうございました。

・昔から絵を描くことが好きで、アニメーションを作る仕事というのにとても興味があったけれど、高校に入ってから忙しくて趣味から遠ざかり、将来の道の一つとしてのアニメ制作の夢を諦めかけていました。ですが、今回のお話で、学部などに関係なく好きならアニメを作れることを知り、とても嬉しかったです。まだ自分にも可能性があることがわかり、勉強も好きなことも全力で頑張ろうと思いました。また、画集をくださり本当にありがとうございました。一枚一枚がとても素敵な絵ばかりで感動しました。私が大好きな世界観な物ばかりなので、一生大切にします!気になっていたアニメに関してのことや、それ以外の社会との関わり方などのお話を聞けて、とても参考になりました。吸収したことをこれから活かして頑張ります。映画も観ます!ありがとうございました。

・スタジオ4℃様の、作品に対する情熱や高いクオリティを追求する姿勢が本当に素敵だなと思いました。ひとつひとつの画面構図や線、アニメーションが丁寧かつ独創的で、作品集や背景画集を見て感動しました。エデンの花をまだ観に行くことが出来ていないのですが、必ず観にいきたいと思いました。また、拙い質問に対しても非常に丁寧で沢山の回答をして頂いてありがとうございました。

・今回は貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。

私は小さい頃からテレビアニメを見たり、絵を書いたりすることが好きで、ずっとアニメスタジオの見学やインタビューに行ってみたいと思っていました。また、進路選択で美術系の学問に進むか、それ以外の興味のある学問に進むか迷っており、実際に働いている方の声を聞きたかったこともあって、思い切って見学に参加しました。

質問タイムのとき、緊張していたのですが、一つ一つの質問に詳しく丁寧に気さくに答えていただき、リラックスできました。本気でアニメ関係に進もうと努力している人が大勢いる中、私は、部活や学校の勉強で手一杯で、絵画教室などに通っておらず、美術コースにも入っていません。それで本気でアニメ関係の職業を目指すのかといえるような状態です。生半可な技術しかないのなら、諦めるべきだと思っていました。でも、専門外の知識だって、アニメ制作には充分活かせる事ができ、絵はだんだん上手くなっていくものだと聞いて、諦めるのはまだ早い、自分なりの知識と技術でアニメ制作に貢献したい、と前向きになれました。スタジオ4℃へ行って、見て感じたことは私の人生で一番の思い出です。最後に頂いたアートブックを宝物にして頑張ります。

・今回は貴重な機会をいただきありがとうございました。元々アニメや映画にすごく興味があったという訳ではないのですが、実際に制作現場を見て多くの時間と労力をかけて作られていることを知り、作品をちゃんと見てみたいと思いました。また、膨大な時間をかけて描いたものがほんの数秒しか映らないことを知り、映画やアニメーション作品を見るときは背景の描写など細かい部分まで見ようと思いました。今後探究活動で発表する機会などもあるので、伝え方の面で今回学んだことを活かしていきたいです。

・この度は質疑応答や訪問にご対応いただきありがとうございました。私は、幼い頃からアニメが大好きで今でも沢山見ています。まさかその制作の場を自分の目で見ることができるとは思っていませんでした。本当にありがとうございます。視察をさせていただいた時に働いている方々を見かけましたが、皆さん仲が良さそうでこういった仲の良さがあのクオリティの高い作品を作り出せるひとつの秘訣だと感じました。楽しかったです。ありがとうございました。

 

スタジオ4℃の皆様、誠にありがとうございました。