高女SAHの9つの具体的取組について
校長 丸橋 覚
高崎女子高校では、昨年度一年をかけて準備してきた高女SAH(Student Agency High School(ステューデント・エージェンシー・ハイスクール))の具体的取組がこの4月から始まります。
高女SAHは、「自ら考え、判断し、行動する生徒の育成」を最上位目標とし、高女生が自 ら学び、行動する力【自立】、誰かのためになることを新たに創造する力【創造】、多様な人々との対話を通し、グローバルに活躍できる力【対話】の3つの力を身に付けることを目指し、それを実現するための9つの具体的取組をまとめました。その概要は高女SAH計画書とし て本校Webページで紹介していますのでご覧ください。
ここでは、今年度高女SAHで進めようとしている9つの具体的取組を紹介します。
まず第1は【自立】に関することで、生徒が自ら組み立て、計画し、調整する「学び」を通して、大学進学に最適化した学習に取り組めるよう支援する4つの取組です。
①生徒に時間を返し、メタ認知力を育て、自ら学ぼうとする高女生を支援するために、各学年とも年間15時間程度「学習を自分でデザインする」ためのAタイム(Agency Time)を試行します。
②長期休業期間中などで個別最適な学習を支援するために、生徒のニーズに合わせた講座や学習会を実施します。
③生徒と先生との関わりの中で幅広い考えを持てるようにするために、クラス担任を固定せず、2クラスに3人程度の担任をチームで行うチーム担任制を、新1年生から順次試行します。
④生徒が主体的に計画を立て、調整し、自らの学びに取り組む時間を確保できるようにするために、定期考査の実施科目の弾力化や実施日数の調整や、土曜講座を廃止、模試の実施スケジュールを最適化します。
第2は【創造】に関することで、総合的な探究の時間などで探究活動を推進するとともに、大学入試の総合型選抜に対応できる探究力を育成する取組です。
⑤生徒が自分の興味・関心と社会課題を結びつけた探究活動を充実させ、その活動を大学以降の学びや社会での活動につなげられるようにするために、フィールドワークなどを通してよりよい社会を創造するための解決策を考え、実現を目指します。また、新1、2年生の希望者には週2時間程度の「発展探究」を選べ、より高度な探究活動に打ち込める環境を整備します。
第3は【対話】に関することで、生徒が主体的に取り組む学校行事やグローバル活動を推進する3つの取組です。
⑥生徒が学校生活を見直し、立案から実施まで自分たちで組み立てる機会を設けるため、生徒から構成される「高女SAH委員会」からの提案を支援します。具体的には、文化祭の毎年開催や、他校との交流、校則・服装の見直し、自習室の利用時間拡大など8つの提案がされています。
⑦開校記念式典に生徒が主体的に関わるようにするために、開校記念式典の実施方法を見直し、生徒が講師の選出から、折衝、進行に関わります。
⑧生徒が修学旅行に主体的に関われるようにするために、企業へのインタビューや留学生・大学生との交流等を含めた班別コース主体の修学旅行の実施について検討します。
⑨SAHの目的、実施方法等を広く周知するとともに不断の見直しを図るために、SAHに関するポスターやパンフレットの作成、学校Web ページ等で概要や取組の様子を広報し、SAHの趣旨の周知・徹底、評価・改善を図ります。
高崎女子高校は、高女生に時間を返し、自ら考えたり実行したりする機会や場を設けることで、主体的にそして飛躍的に成長しようとする高女生を応援します。
保護者の皆様には、様々なご意見をお寄せいただき、保護者の皆様とともに学校づくりを進めたいと考えておりますので、ご理解・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。